今日はクニ君の様子がおかしいんです。
というよりも、青学テニス部の様子がとてもおかしいようです。
HAPPEN!?〜手塚ver〜
私は今日偶然、弦楽部の朝練が早く終わったので、クニ君の練習を見ようとテニスコートに向かっていた。
テニスコートからは、いつものような掛け声が全く聞こえてこなかった。
おかしいと思ってが近付いてみると…。
コートで練習している部員はほとんど居なくて、皆走らされていた。
「………。」
は固まった。
部員が走っている様子を、普段の1.5倍(当社比)眉間に皺を寄せたクニ君が見張っていた。
そう、練習をしながら注意しているのではなく見張っている。
様子がおかしすぎる。
そう思わずにはいられなかった。
いつもなら練習しているはずのクニ君が、部員たちを見張っているのだ。
何かあったに違いないと思い、私は近づいた。
「クニ君〜。何かあったの〜?」
「、そこで何をしている。」
「へ?」
どうした国光!!(←呼び捨て)
いつもなら「ああ、か。(微笑)」とか言うくせに、クニ君のくせに(違う)、なんなんだよう!
とか思いつつ、普通に返してみた。
「なにって、練習を見に…。」
今思えば、「部活終わったから」と先に言えばよかった。
「弦楽部はどうしたんだ!まさかサボってきたのか?!、グラウンド100週だ!!」
「はあ!!?」
いつも冷静な手塚国光(フルネーム)が今なんとおっしゃりました?
なんか、すんごく早とちりしてますね?
思わず奇声を発してしまったじゃないですか!!
「さっさと行ってこっ…。」
さらに私を怒鳴りつけようとしたクニ君は、突然苦痛に顔を歪(ゆが)め……
倒れたぁ!!!!?
『手塚(部長)!!』
走っていた部員からコート練習をしていたレギュラー陣まで、テニスコート内にいた全ての人間がクニ君が倒れたのを見て駆け寄ってきた。
「手塚!?さん、何があったんだい?」
真っ先に来たのは、青学のゴットマザー大石君だった。
さすがゴットマザー(笑)
「いや、よく分からないんだけど…。クニ君の様子がおかしいから話しかけてみたら、突然キレだして…。何かあったのかな?」
「部活中には何もにゃかったけどにゃあ。」
菊丸君が来てクニ君を起こそうとした。
だけど、腕に触れた瞬間菊丸君の表情が変わって、クニ君の腕に触れた手をパッと離した。
「どうした、エージ。」
大石が聞くと、少し間があって菊丸が答えた。
「おかしい。熱すぎるよ、手塚の腕。」
なんだ、なんだとレギュラー陣が他の部員を押し退けて、集まってきた。
大石君はクニ君の額に手を当てると、顔をしかめた。
「タカさん、桃、手塚を医務室に運んで。乾、竜崎先生にこの事を連絡してくれ。不二と英二は他の部員と片づけを。皆、それぞれの仕事が終わったら、なるべく早く教室に戻るんだぞ。」
クニ君はタカさんと桃に保健室へ運ばれていった。
「さん。君は手塚に付いて、看病してやれ。」
「大石君、ありがとう。」
テキパキと大石君が指示を出してくれたおかげで、たいした混乱にならずに済んだ。
私はクニ君の看病のために保健室に行った。
私も気分が悪くなって保健室に行った事に、大石君がしてくれたらしい。
クニ君は一時間目が始まる頃になっても、苦しそうに息をするだけだった。
「クニ君……大丈夫かな…。」
謎の高熱。
普段から自分の体調管理はしっかりしているクニ君が熱を出すなんて、よほどの事があったんだろうか。
そういえば昨日雨降ってたけど…。
がいろいろと考えているうちに、手塚が目を覚ました。
「うっ…。……?」
「クニ君、大丈夫?」
「・・・・・・」
手塚はどうやら何が起きたか分かっていないようだった。
ベットから起き上がり、保健室の中を見回し、ああ保健室か…と呟いた。
手塚は、まだ熱が下がっていなかったので眩暈(めまい)がしたらしくベットの中に戻った。
また起き上がろうとする手塚に、は言った。
「クニ君。」
「何だ…、……。」
「まだ寝といたほうがいいよ。放課後は部活もあるんだし…。」
私が言うと「分かった。」と言ってクニ君は速攻寝た。
その後、二時間目が終わり、三時間目、四時間目が終わっても手塚は眠り続けた。
「眠り姫……。姫じゃないけど。」
は眠っている間に手塚の眼鏡をはずしていた。
冷やしたタオルを額に乗せて、邪魔な前髪を梳(す)きながら独り言を言っていた。
「無表情だけどさ……、無駄に顔が整ってるんだよね。」
羨(うらや)ましい…。
などと考えながらクニ君の顔を眺めていると、保健室のドアが急に開けられた。
はドキッとした。
先生は今日は休みじゃなかったっけ?!と思いドアのほうを見ると、大石君がいた。
「さん、手塚の様子はどう?」
「あっ、大石君。」
そういえば、今昼休みだっけ。
大石君はクニ君と私のお弁当を持ってきてくれた。
「手塚よく寝てるね。」
「うん。…でも、なんで風邪なんかひいたんだろう…。」
ずっと思っていたことを言ったら、大石君に笑われた(何故!!)
「さん、昨日手塚に傘を借りただろ?」
「うん。折りたたみ傘借りたよ。」
昨日は天気予報が大幅に外れて、バケツをひっくり返したような雨が降った。
そのため、は傘を持っていなかった。
昇降口でどうしようかと思っていると、部活を自主トレにした手塚が来た。
「?誰か待っているのか?」
「違う。傘持ってなくてどうしようかなあって。」
傘を忘れたことを告げると、手塚が持っていた傘を差し出した。
「置き傘あるから、貸す。」
「クニ君、ありがとう。」
そう言うとは手塚の傘を差し、走って帰った。
「手塚がその後どうしたか知ってる?」
「知らない。」
実は…と大石は話し始めた。
昨日俺が昇降口に行くと手塚が立っていたんだ。
「手塚、何やってるんだ。」
「大石か…。」
手塚は振り返ると、説明しだした。
「傘をに貸したから走って帰ろうかと…。」
大石は思わずため息をついた。
「手塚、置き傘とかがあるから貸したんじゃないのか…。」
「いや、俺は濡れても大丈夫だが、彼女はよく風邪を引くし…。」
そう言って、手塚は走って行ってしまった。
要するに昨日手塚は、雨に濡れながら帰ったのだ。
「知らなかった……。」
「まあ、さんの所為(せい)じゃないから気にしないほうがいいよ。」
「う、うん。」
私を励ますと大石君は教室に戻った。
大石が届けたお弁当を開けて、は黙々と食べ始めた。
正直落ち込むよ。
だってさ、私とクニ君の家そんなに遠くないんだよ?
一緒に傘使っても良かったじゃない?
そんなに私のこと、嫌いなのかな…。
そういえば最近、しゃべる事も少なくなったし、そりゃあ昔ほど仲良くないよ。
昔(6歳の頃かな)なんか『ちゃん』って呼んでくれてたのにさ、『』って呼ぶようになったし…。
悶々と考え込んでいるうちに、は泣きたくなってきた。
はお弁当を食べ終わってしばらくすると、保健室にいるのが息苦しくなってきて出て行こうと立ち上がった。
そしてベットから離れようとすると、手を引っ張られた。
「なっ!」
何かと思って振り返ると、私の手首をクニ君が掴んでいた。
「クニ君?起きたの?」
私が話しかけても何も言葉が返ってこない。
クニ君の顔を覗き込んでみるとさっきと変わらない顔で寝ていた。
「寝てる……。」
はあ、とため息をついてベット脇のイスにまた座った。
無意識の行動ほど本能的な行動はないって言うけど…。
私のことを必要としているってこと?
ふふふ、と笑いながらクニ君の手で遊んでみた。
「都合よく考えてもいいのかな?クニ君。」
「都合よく、とはどういうことだ?」
え?
今、クニ君の声…した……よね………?
「え?」
「だから何を都合よく考えるんだ、と聞いている。」
「くっく、クニ君!?」
ヤバッ!声裏返ってる。
しかも、クニ君手離してくれないし。
「とっとりあえず、てっ手離して。」
「ああ、すまない。」
アッサリ離してくれっちゃって。
やっぱり期待しちゃダメなんでしょうか?
「もしかして…。」
「なっなんですか。」
「手を掴んでいたことか?」
ばれましたか?
もしかしなくても、ばれましたね?
「都合よくか…。そう考えても良いかもな。」
「え?」
「寝る。」
「え?」
そう言うとクニ君は布団の中に潜ってしまった。
しばらくは手塚の言葉に顔を赤くしていただったが、復活すると手塚をからかう事にした。
「クニ君。」
クニ君はまったく動かなかった。
それならば、と何回かクニ君と呼び続けてみた。
反応が無ければ国光と呼んでやればいいだけ。
確実に反応するはず。
「…ク〜ニ〜君………国光。」
「……っ。」
あ、動いた。
私がからかい過ぎた所為(せい)か、部活を早退して一緒に帰った時一言も話してくれなかった。
++++あとがき*言い訳++++
ついにやってしまった、手塚さん……。
エセ手塚さんですみません(土下座)
似てないし、訳解らないし。
ってか甘っ!!
書いててすごぉくやりにくかった。(自分で考えた企画なのに?)
(青学の皆さんには風邪を引いていただく予定です。)
こんなのをあと1,2……えっ?7人(少なくとも)
しかもさ、他校もお客さんからの意見によっては書くってやつだったよね?
無理じゃ……。
あっ、でも青学以外で書いて欲しいキャラがいたら言ってください。
BY碧種
03.04.28<