そして……










「いやああああああ!!!!」










草むらに隠れていたであろう女子たちの叫びが、氷帝学園に響き渡った。



「大成功?」
「だな。」


逃げ出していく女子の群れを眺めながら呟く鳳と日吉。
演技中に掻いた嫌な汗を拭って、同時に溜め息を吐いた。

テニスの試合よりも緊張させられた事は言うまでもない。





「今すげー悲鳴が……。」
「何か、いっぱい居たみたいだね。」


ほっと一息つく宍戸とジロー。
意外と沢山居た女子たちの背中を見送る。

明日からどんな目で見られるかが問題だと気付いただけましか。





「何や何や?」
「うへぇ……いっぱい居たよ……。」
「これくらい集まって当然だろ?」


何故か自信満々に仰(おっしゃ)る跡部はさておき。
去り行く女子たちを呆然と見る忍足と向日。

今去った嵐がもう戻ってきませんように、と心のそこから願ったとか。





だけが得をしている事も
次の日から好奇の目で見られる事も
この日のラブラブ写真が飛ぶように売れることも





彼らはまだ知らない















あとがき+++

まず最初に謝ります。

ごめんなさい!!

遊びすぎた自覚は十分にあります。
ちょっとやりすぎたかなぁとか、はっちゃけすぎたかなぁとか。
十分自分で反省してます故、苦情はナシの方向で……(ヲイ)
書いててとても楽しかった事は否定できません(汗)

こんなバレンタインもありかなって事で!


by碧種


05.02.14