むくれた顔のゲーセン友達

その厳しい視線にさらされつづけて結構疲れた……










されんりぃ










無言の攻防戦。
続くこと十数分。
そろそろ俺は限界だったりする。

俺の正面に立ちはだかっているのは、というダンレボ仲間。
こんな風に責めるような視線で見られている原因はただ一つ。

が出した新記録を、直後に俺が塗りかえてしまったから。

今の状況を打開しようと口を開く。


、そんなに怒らなくてもイイじゃんか。」
「怒ってない。」
「いや、どう見ても怒ってるようにしか……。」
「ちょっと悔しいだけです!!」


が思いっきり叫んだ所為(せい)で、近くにいた奴らの視線が集まる。

怒っていないってことが分かってほっとした。
が怒ってるのは苦手だから。

本当に悔しかったらしく、は俯(うつむ)いたままになってしまった。
また黙られたら困るから話しかける。


?」
「……とう。」
「え?」


小さく発せられた言葉は、俺の耳に届く前にいろいろな音に掻き消された。
聞き返すと、が睨みつけるような視線で顔を上げた。
強すぎる瞳に一瞬怯んだ。


「おめでとうっつったのよ!バ神尾!!」
「……っな!!?褒めてんのか貶(けな)してんのかどっちかにしろ!!」
「知らないもん。」


さっきまでのしおらしい態度は何処へやら、いつもの彼女が戻ってきた。





ただの友達に
自分でも驚くほどドキッとしたのは

きっと気のせいだ















+感謝会+

碧種「神尾アキラ君、9位タイ入賞おめでとうございます。」
神尾「これってめでたいのか?何かすっごく惨(みじ)めな感じがするんですけど……。」
碧種「10位以内に入っただけマシだよ。あまり文句言うと、伊武クン出すよ?」
神尾「……アイツは13位か……。そうだよな、祝ってくれてサンキュ。」
碧種「神尾君が終われば、あと一人なのですが……何か言いたい事は。」
神尾「もうちょい、不動峰も書いてくれよ〜〜。」
碧種「考慮に入れとくよ。」
神尾「頼んだぜ☆」
碧種「はいはい」

神尾「、来てくれてサンキュ!もう一回逢える日を楽しみにしてるぜ。」


04.11.08